Palmで文書を扱う
クリエを使用するようになった最初の目的は、スケジュール管理やタスク管理の他に、いつも持ち歩いていた裏表印刷で約400ページにわたるファイルを何とか整理出来ないかという点にあります。殊に現在のクリエNX73V購入に当たっては、ワード・エクセルが標準装備されているPicselViewerで閲覧が可能であるということが一番の魅力になっていました。
しかし、ワード・エクセルが閲覧出来ると言ってもやはりパソコンとは異なりますので、なかなか満足の行くものではありませんでした。そこで今回は『Palmで文書を扱う』ことの出来るPalmwareについてご紹介していきたいと思います(表計算については別の機会を考えています)。
当初、Palmで扱えるテキストファイルのことをPalmDocファイル(あるいは単にDocファイル)と呼ばれていることを知らず、ワードのDocumentファイルとの違いが分かりませんでした。念のため、これから使用する語句の整理として、通常のテキスト(拡張子が.txt)、Microsoftのワードのドキュメント、PDFと言ったファイルに『ネイティブ』という言葉が付けば、パソコン上で作成、編集、閲覧が可能であるファイルであるという意味で使用していきます(通常、Palmの本体内に保存することが出来ません)。そしてPalmのみでしか扱えないテキストファイルのことをPalmDocファイルと呼んで行きます。
さて『文書を扱う』と言っても、●閲覧のみ、●編集(当然、閲覧も可能)の2通りあると思いますので、この点を踏まえてご紹介していきます。
●閲覧のみが可能なアプリ
まず代表的なのがクリエに標準で入っている
Pook(http://www.architump.com/japanese/pook/)
で、これはネイティブのテキストファイルとPalmDocファイルの閲覧が可能です。外部メモリのファイルの閲覧が可能ですが、外部メモリ上の/Palm/Program/DOCS/、あるいは/Texts/のフォルダ内のファイルしか閲覧が出来ないようです。ただ、AppShelfを使いますとこのAppShelfホーム画面上から外部メモリのどこにあってもPookで読めるファイルを閲覧することが可能です。自動スクロールや文書を縦にさせて閲覧することが出来る点が優れていると言えましょうか。
同じようにネイティブテキストとPalmDocの閲覧が可能なアプリに
J-DOC Reader(http://simple-palm.com/)
があります。画面を回転させたり、PalmDocファイルとネイティブテキストファイルとの相互変換が可能である点が一番の特徴です。
また、Docファイルのみの閲覧ですと
Crs-MeDoc(http://crspalm.hp.infoseek.co.jp/#crsmdc)
も軽快です。文章を縦横いずれに表示にも変えて閲覧出来ますが、私の環境では下に示されるスクロールでページ送りをするとフリーズすることがたまにありました。ただシンプルの中にも閲覧そのものは一番しやすいアプリですので個人的には気に入っています。
また、拡張子が.htmlのファイルであればクリエに標準に入っているNetFrontで閲覧が可能ですし、ネイティブのPDFファイルの閲覧だと
PalmPDF(http://www.metaviewsoft.de/en/Software/PalmOS/Freeware/PalmPDF/index.html)
で出来ます。但し、ファイルによっては日本語の場合文字化けすることがありますので注意が必要です。
さらに、
HandStorySuite(http://www.namo.com/jp/handstory/)
でもPalmDocファイルの閲覧は可能ですし、パソコンで変換するとさらに幅の広い使い方が可能になります。同じようにパソコンで変換するとワードやエクセル、さらにPDFファイルも閲覧出来る
RepliGo(http://www.cerience.com/products/palm/index.htm)
というアプリもあります。
●閲覧・編集が出来るアプリ
まず、エディタとしての代表はPalmDocファイルのみだと
PenDoc(http://www.juno.dti.ne.jp/~nyuko/index.html#PenDoc)
でしょうか。文章の最終文字が化けている点が既知の問題として取り上げられていますけれど、あくまで表示画面上の問題ですので、データそのものに影響を与えるものではありません。
ネイティブのテキストファイルとPalmDocファイルの閲覧・編集は
CardTXT(http://www.freewarepalm.com/docs/cardtxt.shtml)
が手軽で優れています。当然、お互いのファイルへの変換が可能ですし、さらにはメモ帳からのインポート・エキスポートも可能な万能ものです。ネイティブのテキストファイルの閲覧や編集ではファイルサイズに制限があるケースが多い中で、このCardTXTは4MBぐらいまでは平気ですので、いろいろな意味でこのアプリ一つで十分でしょう。
あと、PalmDocファイルを閲覧・編集出来るものとして
QuickWord(http://www.cesinc.com/palmos/)
と言うのありますが、スペルチェックがこのアプリで可能ですので私の場合重宝しています。
最後に、エディタの大御所と言えば
WordToGo(http://www.dataviz.com/products/documentstogo/premium/index.html)
でしょうか。ネイティブテキストファイル、PalmDocファイルのみならず、ネイティブのワードドキュメントの閲覧・編集、さらに変換が可能です。
ファイルサイズが大きくなると最初の読み込みが遅い点や、日本語ディバイスだとスペルチェック機能が使えない点など不満は沢山ありますが、何よりワードのネイティブファイルが扱えるというのが魅力です。勿論、完璧にという訳ではありませんけれども、この点だけを見ると他のアプリと比べて群を抜いているように思います。
●私のクリエには・・・
以上、『Palmで文書を扱える』Palmwareについてご紹介して参りましたが、勿論これ以外にも紹介しきれなかった優れたアプリが沢山あります。
KaniEdit(http://nnsh.hp.infoseek.co.jp/KaniEdit.html)
SiEd(http://benroe.com/sied/)
TexT(http://palmgear.com/index.cfm?fuseaction=software.showsoftware&PartnerREF=&siteid=1&prodID=94887)
などなど、結構使えるものが沢山あります。
ところで私が一番気に入って、クリエに入れているアプリは、Pookは標準なので別として、CardTXTとPamGoroというアプリ、それにDocumentsToGoです。基本的にCardTXTさえあればPalmでは文書の閲覧・編集は問題ないと思います。ネイティブのテキストファイルさえあればあとは必要に応じてパソコンで編集すれば良いからです。まあ、贅沢を言うとDocumentsToGo(=WordToGo)や私は持ち合わせておりませんが、MobiSystemsのOfficeSuiteClassic(http://www.mobi-systems.com/product-info.asp?ID=184)などがあると良いかも知れませんね。
ただ、文書閲覧・編集に関しては、個人的にはPamGoroが特に優れていると思っています。クリエ専用のアプリで、残念ながら作者の方が公開を停止されていますので入手がもう出来ませんので、機能の詳細についてはこれ以上触れません。
あと、上で紹介したアプリの中ではHandStoryとRepliGoを入れています。